水草水槽での任務というか仕事というか楽しみ(?)のひとつにトリミングという作業があります。まぁ、人間でいう散髪のようなものです。レイアウトを整えるために水草をカットするのです。
すると当然、水草が余ります。(まぁ、差し戻しができるものとできないものがありますが。)それをどのように処理してますか?まさか、水道の排水溝に流したりしてないですよね?
もし、そのまま排水溝に流している人がいらっしゃったら、絶対にやめてください。
その理由をこれから説明します。
外来生物法というものを聞いたことがありますか?日本国外から輸入された生物が日本で帰化しています。そのような問題の解決のためにこの法律が施行されました。
一時期、ブラックバスが特定外来生物に加えられてニュースなどでも取り上げられました。それだけ、帰化が深刻な問題となっているのです。
それはもちろん水草も例外ではありません。実際、ついこの間までショップで販売されていた「ミズヒマワリ」は既に特定外来生物になっています。それによって、ミズヒマワリの輸入・販売・飼育は許可なしに不可能となってしまいました。
もし、我々が軽い気持ちで捨てた水草が帰化してしまったら・・・・・・。大変なことになってしまいます。
「別に水草が帰化したって関係ないじゃ〜ん(ギャル男風)」という人もいるかもしれません。しかし、水草が帰化して問題となると当然、我々にも影響があります。
上記のミズヒマワリの例がそれを示しています。帰化が問題となると、その種の輸入ができなくなり、レイアウトに用いられなくなってしまいます。
以前、ネットのある掲示板で「近所でグロッソスティグマが帰化している」という書き込みがありました。画像も拝見しましたがかなりの量でした。これが問題になってグロッソの輸入が停止したらどうしますか?グロッソを敷き詰めたレイアウトなんて見られなくなります。
それを防ぐためにも、水草は適切に処理しましょう。
要するに、流れていっても水草が帰化しなければ良いわけです。
よく言われる方法としては、余った水草をレンジでチン。これでOKです。僕の場合は、雨風の当たらない所で干して、カラカラになってから捨てています。
「捨てるのがもったいない!」という人は、シーバスさんのホームページのリサイクル掲示板を利用してもいいかもしれません。他の人へ譲ることができます。もちろん、マナーをもってお願いします。
とにかく、水草がそのままの状態で川へ流れていくことを避ければ良いのです。
熱帯魚を飼育する者には、それらを帰化させない責任があるのです。
実際は、我々への影響などが問題ではなく、帰化したものが日本国内の生態系を破壊することが一番の問題なのです。それだけは理解していただきたいと思います。
きちんとした処理をして、アクアリウムという趣味を長く続けられるようにしましょう。
参考:特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)
【COLUMへ】【このページのトップへ】【アクアリウムのある生活 HOMEへ】